カバー取引とは何?
カバー取引とは、FX会社が顧客からの注文に併せて行う、リスクヘッジ手法のことです。
FXでは、顧客は直接インターバンク市場と接していないため、
FX会社と取引を行うこととなります。
このとき、顧客が利益を上げるときは、FX会社は損をし、
反対に、顧客が損失を出したときは、FX会社は得をしているという関係にあります。
しかし、これでは、FX会社と顧客は利益相反の関係となり、
顧客が儲かれば儲かるほど、 FX会社は経営破綻の危機になってしまいます。
そこで、FX会社は、顧客の注文に応じて、自らも他の銀行に対して、
同様の注文を行い、リスクをヘッジしているのです。
この、FX会社から他の銀行へのリスクヘッジ注文を「カバー取引」といい、
注文を出す相手の銀行を「カバー先銀行」と呼びます。
常にカバー取引をしているとは限りません
但し、FX 会社はつねにカバー取引をしているわけではありません。
どのような頻度でどのような額をカバー取引しているかは、FX会社によって異なります。
顧客注文とカバー取引を一体化させた仕組みを行っているところもありますし、
間にディーラーが入って、注文状況や相場を見ながらカバー取引を行い、
リスクを負いながら、よりFX会社としての利益を出す機会を伺っているところもあります。
間にディーラーが入らない仕組みは、NDD(ノンディーラーデスク)と呼ばれています。
カバー取引はFX会社の信用リスクに大きく関係します
上記で説明したように、カバー取引はFX会社にとってのリスクヘッジです。
注文通りの価格で迅速に注文に応じてくれるかどうかが、
カバー取引の成否を左右します。
カバー先銀行が大手銀行であるほうが、信用リスクが低いと言えます。
スポンサーリンク