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カナダドル(CAD)

カナダドルの世界の中での位置づけ

カナダドルは、カナダの中央銀行であるカナダ銀行が発行している日本の通貨です。カナダのGDPは世界で第10位。先進国首脳会議の名前を持つG8(サミット)のメンバーでもあります。

カナダの経済や政策はアメリカ経済と密接に結びついています。カナダの主要輸出先国は、2010年時点で、1位アメリカ合衆国(74.9%)、2位イギリス(4.1%)。全体の輸出の3/4がアメリカに向けたものであり、結果としてアメリカ経済が好景気のときには、カナダの輸出も伸び、一方で、アメリカ経済が低迷しているときには、カナダの経済も悪化してしまいます。一方で、カナダの主要輸入元国は、同じく2010年時点で、1位アメリカ合衆国(50.4%)、2位中国(11.0%)、3位メキシコ(5.5%)。こちらも同様にアメリカ合衆国からの輸出が半分以上を占めています。

カナダの主要な輸出品目は、機械部品や化学素材といった製造業向けの中間品、木材、石油・天然ガスなどのエネルギー燃料です。カナダ、アメリカ合衆国、メキシコの3カ国はNAFTA(北米自由貿易協定)を1994年に締結しており、3カ国域内の関税は基本的に撤廃されています。

カナダドルの主な変動要因

カナダドルの変動要因は大きく2つあります。1つ目は、原油・天然資源相場、もう1つが米ドル(USD)とカナダドル(CAD)の金利差です。

カナダは、サウジアラビアに次ぐ世界第2位の原油埋蔵量を誇り、天然ガス産出量でもロシア、アメリカ合衆国に次ぐ世界第3位です。さらには、最近注目されている新たなエネルギー源の「シェールガス」の産出もカナダで始まる見通しで、世界のエネルギー供給国としてカナダは重要な役割を担っています。 そのため、原油価格や天然ガス価格が高騰するときには、カナダのエネルギー産業に投資が集まり、カナダドルの場が上がる傾向にあります。

もうひとつの要因は、米ドルとカナダドルの金利差です。カナダとアメリカはNAFTAによってひとつの経済圏をなしているため、企業や投資家は、アメリカに投資すべきか、カナダに投資すべきかを、非常に柔軟に考えています。そこで、米ドルに対してカナダドルの金利が大きい場合には、アメリカで米ドルを集め、それをカナダドルに替えてカナダに投資することで、より有利にリターンを得ることができます。そのため、カナダドルの金利が米ドルに対して高くなればなるほど、カナダドルの相場が上がる傾向にあります。

一方、カナダの国家財政は、1990年代後半からの財政改革により、2000年に入ってからは財政黒字に転じています。先進国の中で財政改革に成功した国は珍しく、その点でもカナダの政治手腕には注目が集まっているほどです。目下のところ、カナダではEUのような国債危機により為替暴落は起こりにくい状況にあります。

カナダドルの主な変動要因

最近のカナダドルの特徴

カナダドルは、2005年以降の原油価格の上昇により、対日本円、対米ドルの双方で、カナダドル高の状態となっていきました。そして、リーマンショックによって、カナダドルも米ドルと同様、日本円に対して大きく下落したのですが、その後やや回復。世界的な円高の状況により、対日本円に対しては、リーマンショック前ほどの1カナダドル=100円超の水準には戻っていませんが、1カナダドル=80円〜90円のあたりまでは回復しました。一方、米ドルに対しては、すでにリーマンショック前と同等の水準にまで戻っています。

リーマンショック後、カナダ経済の回復は、アメリカ経済の回復よりも早いと言われており、今後アメリカ経済が低迷し続けるような場合には、カナダに投資が集まり、カナダドルがさらに上昇していくことも考えられます。

CAD/JPY
最近のカナダドルの特徴

CAD/USD
最近のカナダドルの特徴

※出所:Yahoo.com

FXでのカナダドルの特徴

FX取引では、米ドルやユーロに比べて高金利ですが、オーストラリアドルやニュージーランドドルと比べると金利は低く(アメリカとの金利差拡大を抑制)、スワップ目的の取引としても注目が集まりづらく影の薄い存在です。しかしながら、カナダ経済の安定性、カナダ財政の安定性、対米ドル相場に見られるような長期的なトレンドから、中長期のスパンを見据えた取引としては、カナダドルにもっと注目が集まってもいいように思います。

カナダの主要経済指標

  • 政策金利
  • 消費者物価指数
  • 雇用
  • GDP(国内総生産)
  • 貿易収支
  • PPI(生産者物価指数)
  • 個人消費

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