英ポンドの世界の中での位置づけ
英ポンド(イギリスポンド)は、イギリスのイングランド銀行が発券している通貨です。世界での流通量は、2011年、米ドルの62.1%、ユーロの25.0%に続き、英ポンドが3.9%で3位です。ちなみに4位が日本円の3.7%です。イギリスのGDPは今では世界の中でも非常に大きいとは言えなくなってきましたが、イギリスのロンドンシティ(通称、シティ)は、世界の金融の中心として君臨し、国外からたくさんの資金が集まってきています。シティでは、小国の通貨が英ポンドを軸に交換されているため、世界のお金がたくさんシティに集まれば集まるほど、英ポンドの価格が上がることとなります。

英ポンドの変動の大きな要因
英ポンドの価格を動かす要因は、大きく分けて、
- イギリス国内の景気
- EU全体の経済の景気
- 世界全体の景気
があります。イギリスの通貨であるポンドは、当然ながら、イギリス国内の経済状況によって動きます。しかし、最近では、EU域内の経済は密接に繋がっているため、ユーロとポンドは基本的には一緒に動くことが多いようです。しかしながら、2010年から顕在化しているユーロ危機のように、ユーロという通貨そのものに対する影響が大きい事柄が起きた場合には、ユーロとポンドは別々の値動きを見せることもあります。また、同様に、ユーロの政策金利目標と英ポンドの政策金利目標は別々に政策決定されますので、それぞれの金利目標が変わる場合には、連動しない動き方をすると言えます。そして、英ポインドは世界全体の景気の影響も受けます。ロンドンは世界の金融の中心であるため、世界全体の景気(特にアメリカ以外での景気)が良いときには英ポンドは上がりますが、景気低迷期にはポンドの価値は下がる傾向にあります。
最近の英ポンドの特徴
アメリカのサブプライム問題、リーマンショックで世界経済が大きく低迷する中、2008年に英ポンドは、対米ドル、対ユーロで大きく価値を下げました。さらに、それに続くユーロ危機の影響で、「友人の円買い」が進む中、英ポンドは対日本円に対して大きく価値を下げています。英ポンドが価格上昇に転じるタイミングは、EUの経済が回復して世界経済も好転する場合か、もしくは日本国内で日本円の価値を下げるような経済危機、国債危機、急激なインフレが起こる場合だと予想されます。

※出所:Yahoo.com
FXでの英ポンドの特徴
FXでの英ポンド(GBP/JPY)は、米ドルやユーロに比べて、値動きが大きく、ハイリスク・ハイリターン型の通貨として知られています。よりエキサイティングなFXを楽しみたい方は、英ポンドでの取引が向いています。一方で、あまり大きなリスクを取りたくない方は、英ポンドは避けた方が良いでしょう。
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